「なんかこう………ね、スカートがさ、揺れるのっていいと思わない?」
「それもええけど俺はぷうってほっぺた膨らませて怒ってる方がかわええと思うで」
「万年ロヴィーノ病だそりゃ。そんなのより足を組みかえる仕草のがよっぽど色気あるぜ」
「お前は色気が好きだねー。そんなもの追い求めなくても真の愛は先にあるのに」
「ほざけ」
「言っとるお前が一番女とっかえひっかえしとんのに気付きぃ」
「うっわ。皆すごい顔だよどうしよう下の下だよ。下どころかゲがみっつくらい付くよ」
「それ妖怪だから!べつに髪の毛とか針にして飛ばせないから!」
「おっ、ちゃんこっち向いたで」


「えーなぁあの笑顔。友達が羨ましいわぁ」
「ごめんねお兄さん友達でー。うふふふふっふふふ」
「埋めるぞ」
「掘るぞ」
「やめれ」
のスカートがひらひら揺れちゃったらお兄さん、理性が揺れちゃうよ」
「あーそれは分かる。でも別に上手い事言えとは言ってねーぞ」
「せやなぁ。でもちゃんの怒った顔見たことある?めっちゃかわええで」
「それよか足を組む仕草が、」「話題の軸がかわらへんのは何でや?」「さあ?」


「それでさ、のスカートの中は意外とパステルカラーの綺麗なパンツかもしれないじゃん?」
「どっからその話が出てくんだよ」
「聞きたいくせに」
「俺は清楚な白やと思うけどな」
「おめーは白いパンツがいいんだろ」
「そのパステルカラーの下着から伸びるむちっとした太腿がさ、見たいわけよ」
「このエロ髭」
「このペド野郎」
「足組んだ瞬間のパンツみたいな俺」
「魂胆はフランシスと一緒やな」
「うっ 一緒にすんな」
「何?今の『うっ』って」
「待ち合わせに遅れて『ずっと待ってたんだぞこのやろー!』って言いながらぷうってほっぺ膨らましてるの想像してみぃ…ああ……あかんわー」
「待て、台詞があからさまにロヴィーノを彷彿とさせるんだが」
「そんなことあらへんよ」
「ムジカクな病気ってこわーい」
「あいつとちゃんは全然違うわ!きっと手とか繋いでもはずかしがって振り解いてしまうんやろな」
「お兄さんと二人きりのときは猫みたいに擦り寄ってくるのに」
「は?」
「っていう妄想」
「びっくりしたー」
「お前みたいなエロ髭をちゃんが相手するとは思えへんもんな」
「泣くよ?」


「今日一緒に帰ってみん?」
「いいなそれ!フランシス!お前友達なんだろ!?誘って来いよ!」
「いいけどお兄さんとしか会話させないよ?それでもいい?」
「ふざけんな」
「失望したわ」
「何でお前らそういうときだけ俺ばっかりハブるんだよ……畜生、いいよ分かったよ、ちょっと話してくる」
「ん?あっ、ちゃん席立ったで」
「誰かに手振ってら」
「かんわいー顔」
「……………………………まて」
「………………………………………………………」
「………………………………………………………………………」


「あれ、ギルの弟やんなぁ」
「ああ」
「お兄さん聞いてないよ?」
「俺も聞いてねえよ、なんだよあれ」
ちゃんって…………」
「………………………………………………」
「………………………………………………」



せーの、




 
「うそだろー。」





憧れは崩れ去る



俺たちそんなことしらないままいろんなこと考えてて
091218